若手座談会
──まずは、普段行っている業務内容について教えてください。
廣瀬
放課後等デイサービスを担当しています。ご利用者全体を見て支援の改善方法を提案したり、ご利用者をまとめる役割を担っています。あとは個別療育という、障がいのある児童に対し子どもたちの特性に合わせた活動支援内容を設定し、将来に向け療育してゆく、という仕事をしています。
吉川
私は特別養護老人ホーム長寿の里・津島の生活相談員、お泊りのショートステイと入所の方の対応をしています。仕事内容は、おもに地域にお住まいの高齢者の方が施設を利用されるための相談対応と、他の事業所との連絡調整が多いですね。
山野
私はあいさんハウスという障がい者の方の入所施設で、今は三階のフロアで生活支援のお仕事をしています。ポジションとしてはサブリーダーということで、リーダーの補佐が役割です。仕事内容は、食事・排泄・入浴の介助が主ですね。あとは月に一回イベントを開催したり。企画から、実施までを担当しています。
──そのお仕事のどんなところに難しさを感じていますか?
廣瀬
児童は大人に比べても日々の成長がすごく早いんですよね。個々の成長を理解しながら、将来に向けて一人一人に合わせた支援や教育プランを考えるのが難しいです。
吉川
子どもだからこそ目に見えて成長するんでしょうね。
廣瀬
そうですね。できることが増えたり、その子たちの成長が目に見えてわかったりすると嬉しい。そんな時、その子たちと同時に私自身が成長していっているのも感じます。
山野
子どもって無条件で可愛いですよね!
廣瀬
それはもう……(笑)。悪いことをすることもあるけど、その時も「どう考えてこんなことをしたんだろう?」と考えたり、それによって子どもの色々な面を見られたりするのも楽しいです。
吉川
私の場合は、生活相談員として入所相談から入所、そして入所からご逝去……までを対応させて頂きます。そんな中ご家族から「最期まで見てくれてありがとう」と言って頂き、施設職員からはご利用者の最期を一緒に過ごすことができたことに対し「貴重な思い出と時間をありがとう」と言って頂けるんです。
廣瀬
一人のご利用者を通してたくさんの感謝や出会いをもらえるんですね。
吉川
そうです。本当に、ありがとうと言われる数で言うと、あらゆる業種・職種の中でもこのお仕事がもっとも多いんじゃないかな、と思いますね。そこにやりがいを感じます。
山野
ご逝去に立ち会えるということが、そもそも人生経験としてもすごいことですよね。
吉川
そうですね。色々な方の人生・背景も知った上でのお別れなので。そこから得るものの大きさは、本当に映画とかの比じゃありません。
山野
私が難しいと感じるのは、ご利用者たちは集団生活をしているし、持病をお持ちのご利用者もみえるので、どうしてもご自身の要望を実現できないケースって多いんですよ。叶えられない希望が多くて。障がいを持っている方なので「言葉を発せない」「体を動かせない」という中、その方の気持ちを読み取るのが何より難しいです。
廣瀬
例えば、「今日はこれが食べたい」といった要望とかですか?
山野
そうですね、そういうのも汲み取れないこともあります。あと、さっき廣瀬さんの話を聞いていて思ったのは、同じ障がいでも違った個性があるんですよね。性格も違うし、こだわるポイントが違ったり「支援に対して答えがない」という難しさがあります。
吉川
それがやりがいとも言えますよね。
山野
その通りです。模範解答がない分、その人にきちんと向き合うことで、その人に合った支援内容を見つけることができるので。それが見つかった時は嬉しいし、ご利用者が笑ってくれるとこっちも笑顔になります。
──入職したての頃と比べ、ここが成長したなと感じるポイントは?
廣瀬
昔は緊張しいだったし、不安なことが多いとオドオドして半べそかきながらやったりしていました(笑)。でも今はだんだん仕事をこなせるようになってきて、周りを見渡すことができるようになりましたね。次は何をすればいいのか、という判断力がついてきたと思います。今後の課題で言うと、自分の言葉にもっと責任を持たなきゃ、と思っていますね。
山野
自分の行動を言語化するのって難しいですよね。
廣瀬
そうなんですよ。相手に対し、私が「どう思ったからこう話している」とか「今こういう行動をとった理由はこういうこと」などをきちんと言葉で伝えられるようになればいいな、と。
吉川
私も廣瀬さんと似ているのですが、以前より視野が広くなったと感じています。生活相談員という仕事自体が施設の顔だと意識しているので、それこそ地域とのつながりを含めて「ご家族や他の事業所の人が何を求めているのか?」とか「施設としてこの時どういう対応をしていくべきなのか?」みたいな、自分の目線ではなくもっと大きな視野で、相手の目線に立ってモノを考える、対応ができるようになってきたのが成長ポイントですかね。
今後のビジョンとしては、長寿の里・津島でいま働かせてもらっているのですが、そちらの発展・成長だけではなく、法人の一員であるからには法人の発展にも関わっていきたいです。
山野
いま、愛燦会では児童・高齢者・障がい者という三つの関係性・連携ができていますよね。その上での発展ということですか?
吉川
具体的に言うと、医療との関わりですね。社会福祉法人なので医療分野はフォローできていませんが、来年度クリニックを開業する予定です。長寿の里・津島の隣に新規事業として起ち上がるのでそのお手伝いができれば、と考えています。
山野
私も皆さんと同じで恐縮ですが(笑)、やはり入職前と比べると視野が広くなったかな、と。障がいをお持ちのご利用者は、ふとしたきっかけでパニックになったり、不安な状態に陥ったりということもあります。それを事前に「いまこういう状態だから、先にこれをやっておくべきだな」といった予測をしながら動けるようになりました。それによって、ご利用者が不安な状態になってしまうことを未然に防げるようになりましたね。
とはいえ、どうしてもまだ指示されて動いていることが多くて。自分から発信して、周りに力を借りながら自発的に動いてゆけるようにしたいです。
──愛燦会のセールスポイントって?
廣瀬
先ほど山野さんがおっしゃったように、愛燦会は総合福祉ということで児童・高齢者・障がい者、とすべての方のフォローできるのが一番のセールスポイントだと思います。私が担当している子どもたちが成長し、放課後等デイサービスを卒所したあとの受け入れ施設もあるので安心です。
山野
例えばあいさんハウスに入所されている方が高齢になり、ここでは身体のレベル的に支援することが難しくなった場合、他にも高齢者施設が法人内にはあるのでスムーズに移行して頂けます。
吉川
ご家族、ご本人の負担がないのが何よりですね。環境の変化には敏感な方も多いので。……あと、愛燦会のメリットを職員目線で言うと、私は研修の多さと密度が第一だと思います。新卒で入って1・2年目の研修では、業界の勉強だけではなく社会人の基礎から教えてもらえました。それこそ挨拶の仕方から、どういう形でこの仕事が成り立っているか、ということまで。
廣瀬
そうですね、常識をしっかり教えて頂いてから現場に送り出してもらえた印象です。だから経験がない人にも働きやすいんじゃないか、と。
山野
あと、一か月に一回職員研修があって、それも良いですよね。本当に「学べる法人」と言うのが愛燦会の特徴です。
──皆さんはどんな人と一緒に働きたいですか?
廣瀬
シンプルですけど、私はやっぱり子ども好きな人です。同僚との話題も、いつも子どもたちについてなんですよ。「あの子はこういうことをもっとできるといいよね」「じゃあどうしたらいいかな?」といった感じで、いつでも子どもたちに対し一生懸命向き合っているんです。
吉川
それって絶対条件だと思いますね。つまり「向き合う気持ち」が大事なんだと思います。前述したように愛燦会は研修がしっかりしているので、「ご利用者を幸せにしたい」という気持ちがあれば、あとは入職してからスキルを身に着ければいいんじゃないかと。
山野
確かに。私も一緒に働きたいと思う人は廣瀬さんと同じで、障がい者として見るんじゃなく、ひとりの人として、個性に対しきちんと向き合ってくれる人。そういう人と働きたいですね。
吉川
もう一つは、2・3年に一度は新規事業を起ち上げられる大きな法人なので、上昇志向がある人は向いているんじゃないかと。何事に対しても前向きで、ビジネスパーソン的思考を持った方も向いていると思いますね。